生物現象を化学の目で見る |
生物の関わる現象の多くは化学物質によってコントロールされています。個体内あるいは個体間の情報伝達物質(ホルモン、フェロモンなど)や生物内に存在する様々な生物機能物質(生物毒、抗生物質など)を化学の目を使って研究する分野が生物有機化学や生物無機化学です。化学はますます力をつけてきており、生命現象を分子レベルあるいは分子集合体レベルで解明できるようになってきました。これらの研究は、我々の福祉に直接関わる医薬品や農薬などの開発研究を支える基礎を提供するとともに、生物現象をいっそう深く理解するための大切な情報となります。 |
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ワラビの発癌物質の構造 |
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超高速化学反応の追跡 |
物質と光の相互作用としては、ホタルの光、アサ ガオの開花、また、目で物をみる現象である視覚等 の多くの身近な現象があります。分子は光エネルギ
ーを吸収して励起状態になり、反応活性になります。 レーザー光を用いると特定の分子のみを狙い打ちし て高速で反応を起こすことが可能です。ごく短い時 間内(ナノ秒ns=10-9s、ピコ秒ps=10-12s)の吸収スペクトルや蛍光スペクトルの変化を測定し、励起状態や反応中間体の振舞を明らかにし、
超高速反応も追跡することができます。 |
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超高速光化学反応追跡のためのレーザー分光システム |
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